間違いだらけのエアブラシ選び。

 

アブラシを初めて購入、使用したのは2003年の夏でした。
きっかけは「ガンプラ大好き!」というHowto本を友人から紹介され、読んだことです。
筆で塗装するより簡単にきれいに塗装できる、というところに惹かれました。
はじめはコンプレッサーを買うのはちょっと…と思い、また地元模型店の存在を知らず
ジャスコやトイざラス、ダイナハでガンダムのプラモデルばかり買って作っていたので、
まず、簡易エアブラシ(エア缶式)を購入しました。奮発してタミヤのバジャー350でした。
で、ジャスコで水性ホビーカラー(GSIクレオス)を購入し、水で3倍に薄めて吹き付けました。
まったく乾かなかったので、ラッカーシンナーで3倍に薄めてもう一度塗りました。
そのプラモはぐちゃぐちゃになりました。
ニードル調整、エア圧力調整してみましたが、調整が難しく、投げ出しました。

日後、立ち寄った画材店で下の写真のコンプレッサーを発見!
エアテックスAPC-001。
模型用より断然圧力が高い!水抜きが付いてる!その割に安い!「これはお得だ!」と衝動買いしました。

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家に帰って後悔。定格時間30分。すごい脈動。お店の人は「どんなエアブラシにも繋がりますよ!」
と言ってましたが、模型用の簡易エアブラシがそのまま繋がるわけは無く、放置プレイに移行しました。

の数日後、秋葉原に立ち寄る機会があったので、そのコンプレッサー(Sネジ)に繋げられる本格的エアブラシを
購入。ウェーブのスーパーエアブラシ・アドバンスです。値引が良かったので、ギリギリ買えました。
0.3mmの全金属製ボタン式ダブルアクションで本格的!さらに風量調節機能が付いていて、レギュレーター(圧力調整器)の
代わりになると思われたからです。パッキンがテフロン加工されていて模型用塗料に強いというのもポイント高かったです。

その組み合わせでガンプラ数体、塗装しました。
もちろんラッカー系塗料(ガンダムカラー)をMr.カラー薄め液で溶いて。5〜6倍ぐらいに薄めてました。
はじめは缶スプレーを使うように手を激しく動かしながら塗ってました。
猛烈な勢いで塗料が無くなりました。

使用後の感想:
・最大圧力で使用していると、すぐに水を吹く。風量を絞ると水は吹きにくくなるが、やっぱり吹く。
 (この問題は、その後エアテックスのハンドグリップフィルタ(エアブラシに取り付ける水抜き)により解決)
・脈動の影響は、おおまかにべた塗りしている分には感じない。
・エアブラシの風量調整機能でレギュレーターの役割は、べた塗りしている分にはおおむね果たしている。
・定格時間30分の制限は、オートスイッチにより吹き付けている間しかコンプレッサーが作動しないので、
 ブレーカーが落ちて止まることはまずない。その前にエアブラシを操作している指が痛くなって休憩する。

作業中エアブラシを置くのは、コンプレッサー本体のハンドルに立て掛けてました。

で、使っているうちに不満なところも出てくるわけでして、次のコンプレッサーが
欲しいなーと思ってました。<間違いの始まり
不満なところ:
・風量を絞るとコンプレッサーが作動・停止を頻繁にくり返すので、目一杯風量を絞って細かく吹くのが恐くてできない。
・作業時間が長くなるとブレーカーが落ちて作業が中断するんじゃないかと心配。
・ハンドグリップフィルタに水がたまりすぎて心配。
・圧力計がないので、塗料の薄め具合と風量の関係が分かりにくい。

で、次のコンプレッサーの候補をいろいろと考えながら1年程軍資金を貯めました。
補:
メーカー アイテム 定格時間 コメント
タミヤ HGコンプレッサー
REVO
1時間 割と静かで、圧力はそんなに無いけど十分、風量も十分。
水も吹きにくいらしい
(湿度60%位までは)。値段安い。レギュレーター別途。
ウェーブ 217 1時間 騒音、振動はAPC-001とあまり変わらない。圧力、風量は十分。
レギュレーターは目盛り(スケール)がやや粗く、水を吹くらしい。
値段安い。
GSIクレオス リニアコンプレッサー
L5
連続 静かで、圧力、風量はそんなに無いけど十分らしい。
別売のレギュレーターはスケールが低圧中心で細かい。
値段高い。
GSIクレオス リニアコンプレッサー
L10
連続 割と静かで、圧力、風量十分。別売のレギュレーターは
スケールが低圧中心で細かい。値段L5よりさらに高い。
造形村 エアフォース1 連続 騒音、振動は001とあまり変わらない。圧力、風量十二分。
レギュレーターはスケールが粗い。
夏場、エアコンが無いと水を吹くらしい。


またなんですが、秋葉原に行く機会があったので、安い店で衝動買いしました。<さらに間違い

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GSIクレオスのリニアコンプレッサーL5、レギュレーターIIセット。スパイラルホースも合わせて。
L5にしたのは、予算の範囲内だったことや、使用者の評判がいいこと、定格時間が連続!なのと、
そんなに圧力要らないだろうと考えたこと(風量を絞って使っていたため)、
低圧だから水吹きにくいんじゃないかと考えたためです。脈動も無いらしいし。

使用後の感想:
・回しっ放しで大丈夫なのが安心。APC-001より静か。
・吸気フィルターが付いてて安心。吸気口にマスキングテープを貼るとさらに静かになる気がする。
・コンパクトなので塗装場所(ガレージ)に運ぶのが楽。
・圧力計はやっぱりあると便利。特に0.1Mpa以下が良く分かると便利。
・脈動をまったく感じない。
・レギュレーターが不満。エアを出してから設定した圧力になるまで3秒程待つ。指が疲れる。集中力が途切れる。
 やっぱり水を吹く(夏場のガレージ)。なんか水抜きが塗料の空き瓶みたいでフィルターが無い。
・圧力(風量)がやはりものたりない気がする。
・エアブラシを操作している指が痛くなるので、長時間の作業がつらい。


自分の塗装環境、塗り方に合った、理想的なエアブラシ&コンプレッサーを考えはじめました。<大間違い
想は
・梅雨時、夏場でもエアブラシから水を吹かないこと(強力な水抜き)
・脈動を感じないこと(レギュレーター)
・0.1Mpa以下も読み取れる気圧計付レギュレーターで、エアを出してすぐ設定した圧力になること
・収納、持ち運びが容易であること(タンクは邪魔)
・エア圧力は連続使用圧力0.1Mpa以上あること。
・連続して作業ができること(定格時間連続のコンプレッサーとグリップ付トリガー式エアブラシ)
・もっと細く吹き付けられること(0.2mmのエアブラシ)
・メンテナンスが楽なこと(オイルレス、タンク無し)
で、

候補:
メーカー アイテム 定格時間 コメント
エアテックス 水取りセット1  ー  APC-001にこれを付ければ水吹きや脈動の問題は解決する!
圧力の調整もしっかりしていそう。しかし圧力計の目盛りが粗く、
0.1Mpa以下が分かりにくいらしい。
エアテックス APC-002 2時間? APC-001の弱点、定格時間と脈動はエアタンクで解決!
水も吹きにくいらしい。
でも自分の環境だと水取セットも要る。
エアタンク大形でかさばる。
タンクから水を抜かないといけない。
エアテックス APC-007  ?  重量16kgですよ。しかもオイル式。
あんまり持ち運ぶのは・・・。
こんな高圧要りません。圧力計の目盛り粗いし。
トラブルが恐い。
ウェーブ 517  ?  お値段高すぎて無理。オイル式だし。
エアタンク付いてるし。
こんな高圧要りません。圧力計の目盛り粗いし。
タミヤ SW-653 連続? エアタンク無しでコンパクト。連続運転もOK!
これに付いている水抜レギュレーターは
「しっかりした作り」らしい。
作動音もL5と変わらないらしく、
圧力計の目盛りも十分細かい。
エアテックス XP-735  ー  グリップ付きトリガー式エアブラシで、比較的安い。
ちょっとノズル径が太い(0.35mm)。
塗料カップ横付け式。カップ横付けは掃除が大変らしい。
エアテックス XP-723  ー  0.2mmボタン式ダブルアクションで安い。ノズルキャップ細い。
細いと塗料がたまって、吹きはじめに塗料の固まりを
吹き出しやすいらしい。
タミヤ HGトリガー  ー  グリップ付きトリガー式エアブラシ。0.3mm。
カップ上部取付け式。
簡単にエアを出しっ放しに出来る。
タミヤ HG
スーパー
ファイン
 ー  0.2mmボタン式ダブルアクション。
ノズルキャップが広い。
簡単にエアを出しっ放しに出来る。

で、通販で安く売っている店を見つけて、購入〜。

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エアブラシとコンプレッサー、タミヤのHGトリガー、HGスーパーファインとSW-653。
タミヤに揃えたのは、
・いきつけの模型店がタミヤカスタマーサービス取次店でアフターサービスが安心なこと。
・エアテックスのコンプレッサーは壊れる話を聞くが、SW-653は相当壊れにくいらしいこと。
・XP-735よりHGトリガーの方が使いやすそう。
・同じくXP-723よりHGスーパーファインの方が使いやすそう。


使用後の感想:
レギュレーター、エア出してすぐ設定した圧力になる!
梅雨時でも夏でもエアコンなくてもエアブラシから水吹かない!0.1Mpa以下も分かる!
コンプレッサー、安心!メンテナンスフリー。連続運転OK!そこそこ静か!APC-001とあまり変わらない。
(L5よりはうるさい)
エアブラシ、HGトリガー、長時間作業しても指が痛くならない〜。集中力の方がもたない〜。細く吹くのは難しいけど。
あと手入れが面倒。
エアブラシ、HGスーパーファイン、細かい迷彩塗装も楽々〜。お手入れも楽々〜。
収納、持ち運びもばっちり。

というわけでエアブラシ&コンプレッサーに迷いましたが、満足出来るものに出会えました。

日談としましては、結局L5もよく使ってます。ハンドグリップフィルタとタミヤのエアブラシを組み合わせて
使うことが多いです。それで自分のエアブラシ塗装の用は足ります。圧力が下がるのに時間かかるのは
HGトリガーだとあまり気にならず、HGスーパーファインはエアバルブを外し、エアを出しっ放しにすることで克服。
エア圧力(風量)はやはりL5でも十分。L5の方が持ち運びや設置が楽なんですよね。
アドバンスはニードルをよく曲げるのですが、いきつけの模型屋でアドバンス用のニードル扱って無いです。
タミヤかクレオスなら模型店で、エアブラシの部品手に入ります。
エアブラシはあまり大きく動かさなくなりました。ラッカー塗料もやや濃目(4倍位)に溶くようになり、
エアブラシを近付けて塗るようになりました。塗料の消費量が減り、作業が早くなりました。

2006年7月

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